パーティション工事の法定耐用年数は?

オフィスの新設や移転に伴い、会議室や執務室を設ける際には、パーティション工事を行うことがあります。同じパーティションでも、建物への固定方法や、取り外して他の場所で再使用できるかによって、税務上の取扱いが異なります。

パーティション工事は、構造や設置方法によって「建物」または「建物附属設備」に区分され、適用する耐用年数が異なります。本記事では、製品名や見積書の工事項目だけで判断せず、実際の構造から資産区分と法定耐用年数を判定する方法をご案内します。

01パーティション工事の判定の流れ

パーティション工事は、まず建物の躯体等に固着し、建物と物理的・機能的に一体となっているかを確認します。建物と一体となっていない場合は、間仕切り部材を取り外して他の場所で再使用できるかを確認し、再使用できるものは可動間仕切りとして、さらに材質・構造が簡易で容易に撤去できるかを判定します。

区分造作(固定間仕切り)その他の可動間仕切り簡易な可動間仕切り
主な施工例LGS下地に石膏ボードを張り、躯体等に固着して建物と一体化させる工事。天井面と床面に固定する施工など。施工方法には、パネル式・スタッド式などがある。床面のみへの固定など、材質・構造が簡易で容易に撤去できる施工。
移設・再使用原則として移設・再使用できない間仕切り部材を取り外し、他の場所で再使用できる間仕切り部材を容易に撤去し、他の場所で再使用できる

02パーティション工事の耐用年数

区分造作(固定間仕切り)その他の可動間仕切り簡易な可動間仕切り
資産区分建物建物附属設備建物附属設備
耐用年数自己所有建物
建物の構造・用途に応じた法定耐用年数

賃借建物
造作した建物の耐用年数、造作の種類・用途・使用材質などを考慮して、合理的に見積もった耐用年数
15年3年
考え方自己所有建物では、建物と一体となる固定間仕切りとして処理する。賃借建物では、建物附属設備に該当するものを除き、内部造作全体を一つの資産として処理する。取り外して他の場所で再使用できるもののうち、簡易なものに該当しないもの材質・構造が簡易で、容易に撤去できるもの

製品名や固定方法だけで判断せず、実際の構造、移設・再使用の可否、撤去の容易性を確認する必要があります。

なお、賃借期間を更新できず、契約終了時に有益費の請求や造作の買取請求ができない場合は、賃借期間を耐用年数として償却できることがあります。この取扱いは、これらの契約要件をすべて満たす場合に限られます。

03取得価額の判定単位

パーティション工事に用いるパネルは、通常、1枚では独立した機能を持たないため、少額の減価償却資産に該当するかどうかは、パネル1枚ごとではなく、数枚を組み合わせて間仕切りとして設置した状態の取得価額で判定します。また、判定の基礎となる取得価額には、パネル代だけでなく、設置工事費など、事業に使用するために直接要した費用も含めます。

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